■【お客さま対応あるある その4】「その言い方では対応できません」――若手店員の心のSOSが聞こえた日

◆今日もどこかで響く、ちょっと大きめな声

「いやだからさぁ!」
駅ナカの某ショップで、お客さまのやや大きめの声。
私はただ通り過ぎただけなんですが、ふと立ち止まってしまいました。

若い店員さん、明らかに戸惑い顔。
声のボリュームに一瞬たじろぎながら、なんとか応対しようと必死な様子。
…うん、わかる。あれ、怖いんだよね。

◆「やや」が「かなり」に聞こえる人たち

お客さまが悪いわけではないんです。
でも、“やや大きい声”って、受け手によっては“かなり怒られている”に変換されること、ありますよね。

特に、経験の浅い若手店員さんや、HSP傾向のある人にとっては
その「ちょっと強めの口調」だけで心の中がザワザワするんです。

◆「その言い方では…」は奥の手

「そのような言い方をされますと、これ以上のご対応ができかねます。」

実はこれ、接客業では“奥の手”です。
いわば「もう限界です」宣言。
でもね、このフレーズ、出すタイミングが本当に難しい。

会話の序盤で出してしまうと、「言い返された」と感じて
火に油を注いでしまうケースもあるんです。

最近は、このフレーズを早々に使ってしまって
余計にこじれてしまう若手店員さんもちらほら。

うん、すごくよくわかるけどね。

◆“耐える”でもなく、“先制パンチ”でもなく

現場での対応って、本当にむずかしいです。

・言われっぱなしもつらい
・でも、早めに「NO」を出すと逆効果になることもある

だからこそ、若手をひとりにしない仕組みが大事だなあと、
思うのです。


まとめ

あの若手店員さん、きっとその日、どっと疲れたんだろうな。
「やや」の大きさって、人によってこんなにも違う。
声のボリュームよりも、その人の“感じ方”を見てあげたい。
――今日もどこかで、ちょっとだけ敏感な誰かが、がんばってます。

📖この記事を読んで共感してくださったあなたへ。そんな気分のときに、心にしみる漫画を紹介します。

■『チ。―地球の運動について―』(魚豊)■

声のボリューム、言い方、タイミング――
伝えるって、本当に難しい。
とくに現場では、「これ以上は対応できません」と言いたくなる瞬間があるけれど、
それを“どう伝えるか”で、すべてが変わってしまう。

この漫画『チ。』の登場人物たちも、命がけで「本当のこと」を伝えようとします。
ただし、剥き出しに言えばすべてが終わってしまう。
だから、何をどう言うか、いつ言うか――その一言を研ぎ澄ませていく姿が描かれています。

現代の若手店員が声の圧に怯える姿と、
昔の学者たちが真理を隠しながら模索する姿が、どこか重なります。

「声が大きい/小さい」よりも、
“どう伝わったか”がすべて。

接客や人間関係の中で、言葉に迷うことが多い方にこそ、ぜひ読んでほしい一冊です。

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